近年大都市の中で野生の生活を送る鳥が増えてきました。
昔からなじみの、スズメ、ドバト、ツバメ、トビなどのほかに、いまはハシブトガラス、ムクドリ、ハクセキレイ、キジバト、ヒヨドリ、メジロ、カワセミなどが都心でもあちこちで見られ、繁殖しています。
キジバトは、かつてもっとも人に慣れにくい鳥といわれたのに、いまはマンションの部屋の中まで平気で入ってくるようになりました。その変遷を研究する人たちが増えて、これらの種類をいまは「都市鳥(としちょう)」と呼ぶようになり、その概念も明確になっています。
都市、とくに東京などのようなメガロポリス(巨大都市)は、人間が自分たちに都合のよいように自然を改変した例の典型です。緑は減少、水辺はコンクリートで幾何学的な面で固められ、食物となる自然は乏しく、いわゆる野生動物には、すみにくい環境の筆頭格です。だから野生動物は姿を消すのが当然と考えられてきました。それなのに都市鳥は年々その数を増しています。
『鳥のおもしろ行動学』 柴田敏隆 ナツメ社
カラスは7歳程度の子供の知能があるという研究もあります。
7歳の子供がするような遊びは、自分で学習しながら身につけたと考えられます。
まさにカラスの投石、車やワイパーブレードをつつく、犯罪的な行為はかれらの遊びのひとつと考えられます。
何者かが展示車に投石やイタズラをしているらしい...犯人はカラスなどの野鳥かもしれません。
カラスやカモメは木の実や貝類を、上空高くまでくわえて飛び上がり、
そこから地面に落として固い殻を割って、中身を食べることが知られています。
展示中や駐車車両を破損する恐れがあり、車両の近くでは絶対に発生して欲しくない、破壊行為です。
犯人不明の投石やイタズラ行為はカラスたちの仕業かもしれません。
そんな悪行をとらえた動画を集めました。
投石の練習をしている、カラス(7さい)
木の実や貝を割って中身を食べるために
空から落とすのではなく、目的が不明です。
カラスが貝殻を落とし、新車にキズをつけるので
大金を投じて対策している新車センターがあります。
驚異!! カラスの吊り上げ能力
カラスは頻繫にゴルフ場でプレー中のボールを持ち去ります。
重さ46グラムのボールをくわえて、軽々と飛んでいます。(直径42.6ミリ)
そこで同じ重量の石をボールと並べてみます。
ゴルフボールと同じ重さの石です。カラスが楽々とくわえて飛翔します。
カラスはゴム類で遊ぶのも大好きです。
この行為も目的が不明です。
屋上の防水コーキング剤もしばしば攻撃を受けます。
カモメ編です。恐ろしく猛烈なインパクトです。
貴社が海から離れていても、安心できません。
カラスより一回り大きい、セグロカモメは川を辿って10キロも内陸にやってきます。
(2:00 前後で貝殻の大きさがわかります。)
『ジョウビタキ』という鳥をご存知でしょうか。
スズメ目・ツグミ科(ヒタキ科)に分類される小鳥で、冬によく見られる渡り鳥です。
基本的に単独行動をとり、非常に縄張り意識が強く、鏡に映った自分の姿にさえ攻撃を仕掛けてきます。
こちらはハクセキレイ、害虫を食べてくれる大切な益鳥です。
ドアミラーに映った自分を追い払おうと執拗に攻撃し続け、あたりはフンだらけになっています。
近くで巣を作ろうとしている可能性があります。
セキレイがリアガラスに映った自分を追い払おうとして、あたりはフンだらけです。
また彼らはヒナを育てるとき、巣のなかからフンを運び出して捨てる行動をとることで知られています。
捨てる場所は決まっており、そのあたりは真っ白になります。
カラスは、大きな樹木、鉄塔など人間から離れた高いところに巣を作ります。巣の外側は小枝や木片のような硬い素材を、卵を産みヒナを育てる内側は動物の羽毛や藁のような柔らかい素材を利用して、直径50センチメートルから80センチメートル、厚さ数10センチメートルほどの皿状の大きさに作ります。
都市部では、街路樹や電柱、高架水槽などに巣作りをしています。
また、巣の材料もポリエチレンのひも、ビニール袋など自然界にはないものを使っています。なかでも、針金ハンガーは、巣を頑丈に作るための格好の材料となっています。(写真:我孫子市鳥の博物館蔵)