日本で特に注意しなければならない、ペットにかかわる主な人と動物との共通感染症には、次のような病気があります。
病名 | 関係する主な動物 | 動物の主な症状 | 主な感染経路 | 人の主な症状 | |||
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狂犬病 | 犬 | 猫 | その他 | 狂そう又は麻痺、昏睡して死亡 | かみ傷 | 発病した場合、神経症状、昏睡死亡 | |
オウム病 | 小鳥 | 下痢、元気消失 | フン中の病原体の吸入 | 風邪に似た症状 | |||
レプトスピラ症 | 犬 | その他 | 腎炎 | 尿に接触 | 発熱、肝臓や腎臓の障害 | ||
パスツレラ症 | 犬 | 猫 | 多くは無症状 | かみ傷、引っかき傷 | 傷口が腫れて痛む | ||
猫ひっかき病 | 猫 | 多くは無症状 | かみ傷、引っかき傷 | リンパ節が腫れる | |||
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症 | 犬 | 猫 | 多くは無症状 | かみ傷、引っかき傷 | まれに重症化すると、敗血症、髄膜炎 | ||
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 | 犬 | 猫 | その他 | くしゃみ、鼻水、目やに、皮膚の化膿 | 感染動物との接触、飛沫 | 風邪に似た症状、膿瘍 | |
犬ブルセラ症 | 犬 | 精巣炎、死・流産 | 流産時の汚物・尿等に接触 | 風邪に似た症状 | |||
リステリア症 | 犬 | 猫 | その他 | 脳炎、敗血症 | フン中の病原体が口に入る( 食品等 ) | 脳脊髄炎、敗血症 | |
サルモネラ症 | 犬 | 猫 | 小鳥 | その他 | 多くは無症状 | フン中の病原体が口に入る( 食品等 ) | 胃腸炎( 食中毒 ) |
カンピロバクター症 | 犬 | 猫 | 小鳥 | 多くは無症状 | フン中の病原体が口に入る( 食品等 ) | 腸炎( 食中毒 ) | |
エルシニア・エンテロコリティカ感染症 | 犬 | 猫 | その他 | 多くは無症状 | フン中の病原体が口に入る( 食品等 ) | 胃腸炎、下痢 | |
仮性結核 | 犬 | 猫 | その他 | 多くは無症状 | フン中の病原体が口に入る( 食品等 ) | 胃腸炎、虫垂炎 | |
皮膚糸状菌症 | 犬 | 猫 | 脱毛、フケ | 濃厚な接触 | 脱毛等の皮膚障害、かゆみを伴う | ||
トキソプラスマ症 | 猫 | その他 | 猫で肺炎、脳炎 | フン中の病原体が口に入る | 流産又は胎児に先天性障害 | ||
回虫幼虫移行症 | 犬 | 猫 | 食欲不振、下痢、嘔吐 | フン中の病原体が口に入る | 幼児で肝臓、脳、眼等に障害 | ||
かいせん | 犬 | 猫 | 強いかゆみ、脱毛 | 濃厚な接触 | 皮膚の強いかゆみ、脱毛 | ||
細菌性赤痢 | その他 | 発熱、下痢、急性大腸炎 | フン中の病原体が口に入る | 発熱、下痢、急性大腸炎 | |||
Q熱 | 犬 | 猫 | その他 | 多くは無症状 | 尿、フン、胎盤等の中の病原体の吸入 | インフルエンザの様な症状 | |
エキノコックス症 | 犬 | その他 | 多くは無症状 | フン中の病原体が口に入る | 肝腫大、腹痛、肝機能障害 | ||
高病原性鳥インフルエンザ | 小鳥 | その他 | 突然の死亡、元気消失、下痢 | フン中の病原体の吸入 | 発熱、咳、肺炎 | ||
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) | 犬 | 猫 | その他 | 発熱、食欲消失 | ウイルスを保有するマダニに咬まれる | 発熱、消化器症状、重症化すると死亡 |